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2010 08,14 22:21 |
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「…タクト、さっきから僕の部屋で何うろついてるの?」
「ああシュウユウ、ここにあった紙袋知りません?」 「あーなんかあったね。あれ、どこだろ。つか中身なに?」 「茄子ときゅうりと割り箸爪楊枝、皿です」 「ええ、だったらトマトと塩と醤油と味噌も必要だろ!?」 「ああいえ、食べるのではないので」 「え、茄子ときゅうりって暗号?」 「いえ、そのものです」 「食べ物を食べる以外は認めないッ!」 「いえいえ、死者への贈物なので」 「え、お供え?」 「といいますか、異国の風習ですが。この時期冥府の扉…地獄の蓋かな?が開いて、死者が戻ってくるそうで」 「何それ、怖いよ!」 「大切な人や、ご先祖でも?」 「え」 「茄子やきゅうりに割り箸や爪楊枝で脚を作り、霊の乗り物にするんですよ」 「へぇ、そんな風習があるんだ」 「みたいですね。後は迎え火という焚火をするとか。ほら烈火の紋章」 「おおー」 「ということで、許していただけます?」 「うん、じいちゃんに来て欲しいし」 「まあ僕の場合常に一緒なわけですが」 「おーい」 「…でも、出れるなら出してあげたいですしね」 「…ん、じゃあ探す」 「シュウユウー!!あ、タクトさんこんにちは!!」 「やあナナミちゃん、こんにちは」 「どうしたのナナミ?」 「えへへ、お待たせシュウユウ、出来たよ!」 「え?」 「茄子ときゅうり!焼き茄子ともろきゅう食べたかったんだよね!でも調味料ないからついでにトマトも足したよ!」 「…………わあい」 「ご姉弟だね、シュウユウ……」 「あ、もちろんタクトさんもどうぞ!」 「ありがとう、ナナミちゃん。…シュウユウ?」 「…うん」 「シンプルな料理なら大丈夫というのは幻想ですね?」 「…うん」 「…シンプルなのはごまかし難そうですし。僕が会いに行くかもね」 「いや、うん、帰ってこれるよ!」 「ならそれはそれでいいかな」 「??茄子冷めちゃうよ?」 「ごめん、今いく」 「ご馳走になるね」 「うん!!」 幸いにも、新しく野菜を買いに行ける程度でした。 PR |
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