爪とぎ日記
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2007
03,03
22:44
明かりをつけたら消えちゃった
CATEGORY[SSと日記混ぜるな危険]
――コンコン。
「入れ」
ガチャ。
「やあ御機嫌よう」
「邪魔するぞ隊長」
「な、黒の鳥に玄冬!? 一体何をしでかしに来た!」
「違う」
「何が」
「俺は玄冬などという者じゃない。魔王だ」
「…………………………それで黒の鳥と魔王が俺に何の用だ」
「はっはっは。うん、君にしては懸命な判断だね。用件というのはコレだ!」
「遠慮なく受け取ってくれ」
「なんだ……こ、これは!?」
「はははははは、まったくもっておぞましいくらいに立派で艶やかだろう!」
「この俺が早朝の大市で選びに選んだ品だ。自信はある」
「私は自分の家に生えているのでいいと思ったんだがねぇ」
「しかし……立派な野菜達だな……大根に白菜、きゅうり……」
「かぶも見逃すな」
「あ、ああそうだな……で、なんなんだ?」
「それで漬物を作ったらいいと思ってな」
「なかなか漬物に最高級の素材を作る機会はないだろうからねぇ」
「た、確かに……素材で味を誤魔化す必要など我が家にはないが、興味はあるな……」
「喜んでくれていうようだな。良かった」
「ああ、礼を言う」
「はっはっは、まあ気が向いたら漬けあがったいくつかをおすそ分けしてくれるとありがたいね!」
「分かった。約束しよう」
「ついでに俺に漬物の漬け方を」
「それは断る」
「……融通がきかないな」
「門外不出だとなんといえば分かる」
「ははは、まあそのくらいにして。さあそろそろ帰ろうかくろ……魔王」
「ああ。じゃあな、邪魔した」
「あ、ああ……ってまて、用途は分かったが本当にこの大量の野菜はなんなんだ?」
「何って」
「覚えてないのかい?」
「な、何がだ……?」
『誕生日おめでとう』
今晩和、神崎理奈です。
ということで本日はひなまつりでもありますが銀朱の誕生日ですね。昨日某所で行われたカウントダウン絵チャ、参加したかったのですが頭痛に負けて寝てしまいました……。
本日は亮音様とせっちゃんと、近日オープンした大型ショッピングモールに行ってきました。
ランチをとったパスタ屋さんの店員さん達の張り付いた笑顔と接客パフォーマンスには戦慄を隠せませんでした。とても面白かったのでまた行きたいです。味も美味しかったので。
各専門店を練り歩きながら冷やかして、何故か購入したのは兄の服。おかしいですね。私のは色々と可愛いのはありましたが着れても着こなせない服ばかりでしたのでなしです。
服と言えば普段黒いのは私ですが、今日は私以外が黒でした。上も下も黒。素晴らしい。私も黒にすればよかったです。瞬く間に不審者集団でしたのに! 本日は久々の寝坊もありまして、フロワードもびっくりのブラウスもスカートもジャケットも多少のフリルがあるアレな服でした。もう少し落ち着きましょう私。
……そしてその場のノリでワンピースの映画を観て参りました。
初めて観ました。彼等はあんな声なのですね。原作が初期しか知らなかったのですが普通に見えました。つっこみはありますが面白かったです。そして鳥格好いいです。声が素敵でした。素敵。
その後は本屋に寄ったりケーキを各自お土産に買い漁ったりクレープ屋に赴いたりうっかり生鮮食品でアスパラ買ったりして帰って参りました。
大変楽しかったです。
悔やむべきは一点。
……もう少し、体力つけないと駄目ですね私。
最後の方もういい感じでして。まったく頭痛が治りません。現在進行形で。おかけで誕生日関連も絵のはずが文に……。
ということで本日はこの辺りで。
本日もご来訪・拍手有難う御座いましたvv
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TB[]
2007
01,21
21:54
むう
CATEGORY[SSと日記混ぜるな危険]
今晩和、神崎理奈です。
ヤマセミはとても可愛いと思います。頭がまた格好いいとも思います。
カワセミも可愛いと思います。流石は宝石と称えられるカラーです。
アカセミは…ごめんなさい、普通でした。
これで私が何の番組を見たか分かる人は凄いと思います。
ちなみに今はグーグルの番組です。
NHKが好きです。
昨日…一昨日から昨日にかけて絵チャをしておりました。
ペンタブの状態が悪く、絵を描くことは敵いませんでしたが、大変楽しいひと時でしたvv
恐れ多くもリレー小説状態になり、それにリアルタイムで挿絵が付くと言う…新しくも面白かったですv …私の小説あっぷあっぷになってましたが…未熟者です
お付き合い下さいましたマヨさん、リベザル様有難う御座いましたv
ぱるる送金と小為替送金。
どちらが楽なのでしょうか。
矢張りぱるるでしょうか。やったことありませんが。コンビニATMは確か現金→ぱるるではなく口座→ぱるる、でしたっけ。
明日見てこようと思います。
でも郵送物もあるので小為替でもいいかなとも思います。
……どっちでもいいから早く申し込めばいいのに私!
唐突に以下謎花帰葬話です。
いつもと違い冒頭でないのはよく分からなくなったからです…。
失われたモノは、取り戻せない。
もう二度とこの手に掴めないものをある。
けれど、まだ掴みとれるものもあるのなら。
この手が、まだ何かに触れられるのであれば。
ならば、手を伸ばそう。
その勇気が、まだ自分にはあると信じたいから。
「やっほータイチョー元気ー?」
「だから俺は執務中だと何度言わせるんだお前は!?」
「エーやだなーそんな事言えなんて俺いってないしー? 勝手にタイチョーが飽きもせず何度も言っているだけだって」
「……分かった、俺は元気だ。だから出て行け」
「アハハハハ、もぉ落ち込まないでよタイチョー元気出して?」
「頭を撫でるな……!」
「だってその為にある手だしコレ」
「お前な」
「ウン嘘だけどね。でもまあ今はその為ってことでいいや」
「いいやじゃないお前は! いい加減にせんか!」
「アッハッハ、わータイチョー元気出してくれて嬉しいよ」
「出て行け!」
伸ばした手が素気無く払われても。
それでも何かを得られるのなら。
ならば手を伸ばしていこう。
それでは、本日もご来訪・拍手有難う御座いましたvv
*「昔のSH~」様*
今晩和、神崎理奈です。
……と申しますか、間違いでしたらもうしわけ御座いません。お名前が御座いませんでしたが、もしかしてせっちゃんでしょうか…?
だとしましたら…いえ、別なもので御座います。
といいますか、それでしたら彼も大ショックですので(笑)。
わざわざのお気遣い有難う御座いますv
お言葉有難う御座いましたvv
*譲様*
今晩和、いらっしゃいませv
いえいえ、其方は大切に大切に保管させていただいておりますv 証拠に並べて飾るも容易なくらいですのでご安心下さいませv
といいますか、ちっとも並べられず申し訳ないです。
ちゃんとやりますので飾りますので…!
ではお言葉有難う御座いましたvv
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TB[]
2006
12,20
23:15
計 画 通 り
CATEGORY[SSと日記混ぜるな危険]
「やっほータイチョー居るー?ってああ居た居たやっほータイチョー元気ー?」
「……今日はまたいつも以上に騒々しいな」
「そりゃテンションが違うからネー」
「だからと同じことを繰り返すな五月蝿いというかそもそも俺は勤務中だ」
「うん、お疲れサマ。で、チョウダイ?」
「は?」
「だから、チョウダイ?」
「意味が分からん」
「ねぇいいでしょ? チョウダイ」
「そ、そもそも何をだ」
「分かんないかなー?」
「机に乗るな。分かるわけがないだろう!」
「まあいいからさ。チョウダイ?」
「だからと言って俺に乗るな! 何がいいんだそれは!」
「暴れないでよ落ちる。ていうかさ、本当に分からないの?」
「…………な、何かあったか?」
「あー、本当にわかんないんだー。ふーん。」
「………………………………すまない」
「俺の友達の誕生日だから、祝ってチョウダイ?」
「………………お誕生日おめでとう御座います……!」
「ワァタイチョー凄い顔」
「五月蝿い黙れこの馬鹿が! そんなの知るか!」
「あっはっはっは、でもちゃんと祝ってくれるタイチョーが好きだよ俺は」
「いいからいい加減どけろそして出て行け!」
「アハハハハー。やだ」
「…………!!」
お誕生日おめでとうございます。わき腹地獄突きが得意な可憐なるマドモアゼル。
計 画 通 り
とはいかなかった神崎理奈です。今晩和。
本当は似合わない満面の笑みを浮かべた銀朱を描く予定で、帰宅してからずっとおエビに向き合っていたのですが……ペンタブ設定が変わってしまったのか、どうにも線すら上手く描けません……プロパティと向き合うことにして硬さとか強さを色々やってみたのですが……あれ?
とりあえずもう本日に間に合わないということで、急遽SSに変更するしかないということで10分クッキングうわぁしょうもない。
しかし24時に起きていらっしゃるか不明でしたのでメールは控えましたがばっちり起きていたみたいで、すれば良かったと軽く後悔です。あの、本当に覚えていましたよ?
と私信にまみれた出だしですが。
兄が風邪をひいて帰ってきました。
ちょ、ちょっと待って下さい……! 家族の誰かがひくと半自動的に移されるのですが!?
とりあえず今濡れた髪を1時間以上放置してますがそろそろ乾かさないといけませんよね。風邪をひくような隙を見せてはいけない……髪も痛みますし!
それはそうと確か17日ほど前に買った健康茶ローズヒップ&ハイビスカスが一箱本日でなくなりました。もう一箱先日買ったのでそれはいいのですが、その際一緒に買った中国茶の方。味的に確実に其方のほうが好みなのですが、急須がなくて飲めないというしょうもない罠に陥っております。
そのお店では初売りで福袋を出すそうで、急須とか入っているかもしれないとのことですが、いっそそれまで待ってしまおうかと思いつつも早く飲みたい激しく好きになさいなというジレンマにも陥っております。
しかし、ローズヒップの方は、味は兎も角、効果がある気がしてなりません。美肌効果もあると言う割には最近肌荒れが酷いのだけは気になりますが。ですがそれはきっと飲まなければもっと酷いことになるのでしょうと思うことにしておりますが。
……なんだか日本語が凄いことになっている気が致します。
というかなんだか頭がくらくらしている気が致します。
……おや? 風邪……?
…………速やかに髪を乾かして1時間後には寝ようと思います。
それでは、本日もご来訪・拍手有難う御座いましたvv
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TB[]
2006
05,23
22:20
わあびっくり
CATEGORY[SSと日記混ぜるな危険]
むねにあながあいて、ちがでてるよ! むしだね!
今晩和、神崎理奈です。
どうしましょう。特に書くことがありません。
仕方ないので頑張って何か妄想してみようと思います。
自分であみだを作ってレッツトライ。
キャラ→2主・ルック
状況→楽・喜
……この二人で両方幸せ??
まあ、深く考えず駄文ごー。
「あははあははははは」
「……ふん、楽しそうだね」
「そういうルックこそ、珍しく嬉しそうだよね」
「余計なお世話だね」
「あははは、そっちは何があったの?」
「別に何も?」
「またまたー。幸せオーラでてるよルッくん。ちなみに僕はねー」
「……」
「あれ? 興味ないよとかいわないんだ」
「お望みなら言ってあげるけど?」
「あはは。やっぱり機嫌いいね。で、僕はね」
「うん」
「さっきまでシュウの部屋でお勉強してたんですけどね」
「ああ」
「一服もって眠らせちゃったー。あは」
「……一体何やってんだよあんたは……」
「だってー。4時間も我慢したんだよ? 午前中ずっと。で、我慢しきれなくてお昼ご飯にちょっと」
「なんでそんな薬持ってるのかとかはあえて訊かないけど。流石にそれは信頼関係的にまずいんじゃない?」
「だよねー」
「分かってるならやるな」
「いや、間違えたの」
「……?」
「自分に自分で盛って強制的に寝ようと思ったのね。で、僕用と思われるカップにさららん、と」
「………………本当に馬鹿だね」
「まさかピンクがシュウとはねー。あーやばいよねー。どーしよ。あははははは」
「……ホウアンのところいきなよ」
「いやでも起きたら起きたで、もう地獄確定で怖い。超怖い。どうしよーあははははは」
「……仕方ないね。一緒に行ってあげるから、とにかく謝ることだね。とりあえず癒しの風で起きるだろ」
「うっわ待ってルックなんでそんな行動的なの僕まだ心の準備がッ」
「いいから。早くしなよ」
「わーわーなんでそんな。あーでも親切と言えば親切なその行動はえっと、凄い上機嫌ですか?」
「別に」
「あー待って待ってー」
「時間が経つほど悪化する。まあ、軍師殿を狙ったってわけじゃないことだけは説明してあげるよ」
「あ、まじ?」
「ああ」
「ありがとー! てか何故? 何があったのルッくん?」
「その呼び方はやめろって何度言えば……何もないよ」
「うそだーいつもなら切り裂きじゃん」
「本当に何もなかったんだよ」
「えー?」
「……そう、何もなかったんだ」
「え?」
「ふ……何も、ね」
「ええ? あの?」
「……今日はレックナート様にお伺いする日だったんだけど」
「あ、はい?」
「いつもは必ず何か面倒な用があるんだけどね、今日は何もなかったんだ。今アンタに絡まれているけど、今日は基本的に僕の休みの日……軍主命令が効かない日だからね。戦闘にも交易にも行かなくていい。 ……何もないんだよ」
「あーえっと……」
「わかったかい? 分かったら、さあ軍師殿を起こしにいくよ」
「……………………わかったー」
数分後、ルックにより起こされ、説明を聞いたシュウは、しかし勿論それで許すわけもなく。
シュウユウの勉強時間はおよそ倍に増やされたとか。
……ふう。
ええと、出来上がってみれば、2主は楽しそうなフリで実際はもういっぱいいっぱいで、ルックは幸せだけどなんとなくやっぱり不幸な香りがしますね!
ともあれ、充分行は稼ぎましたので本日はこのあたりでv
明日は友人と会うので楽しみですと呟きつつ。
本日もご来訪・拍手ありがとうございましたvv
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TB[]
2006
04,11
23:23
ぶらっくこーひー
CATEGORY[SSと日記混ぜるな危険]
今晩和、神崎理奈です。
私の味覚は甘味を愛し、苦味を疎います。
いわゆる子供舌。
ということで珈琲が飲めません。家には常に紅茶葉は数種常備してますが、珈琲はインスタントすら存在しません。
珈琲を飲むときは必ず砂糖ミルク必須です。
そんな私ですが、本日某所にてブラックコーヒーを出されました。
相手に悪意は勿論ありません。
内心絶叫しながら笑顔でいただきました。
頑張りました、私。
……ただそれだけです。
頑張るといえば。
ちょっと某友人に脅迫されている気がしなくもなかったので、今日は日記絵を描こうとずっと絵版をいじっていたのですが。
まだ右手が痛く散々な結果でした。
……その内描くので再開してみませんか?
そして、花帰葬オンリー。
友人が来れるかもとのことなので、思い切って参加しようかなと思います。
……となるとやはり本が作りたくのが人の性。
しかし本を隠す場所がない……まだ時間的余裕はあるので考えようと思います。
そして、どうも携帯からご覧になられると白文字で隠すのも通用しないとのことですので、御礼のご挨拶の後に5ネタバレSSがありますよと言いつつこの当たりで。
本日もご来訪いただきましてありがとうございましたv
*山田楓様*
お言葉ありがとうございましたvいただきましたメールアドレスの方にてお返事をさせていただきましたので宜しくお願い致します。
コンコン。
おざなりなノックの後、こちらが「どうぞ」と言う前にドアが開く。
「あ、一人か? ルクレティア」
そう言って顔を覗かせたのは、長い銀髪をきちんとした三つ編みに結った少年。
首に捲いている暖色系の布と一緒に、傾けた頭からゆらゆらと揺れている。
若干、装飾華美……というか、まあとにかく目を惹く衣装を悠然と着こなしている彼を、部屋の主たるルクレティアは当然、知っている。
「あら、今晩和」
笑顔で挨拶をすると、少年もまたいらずらっぽい笑顔になる。
「ああ、今晩和。今いいかな?」
そういいながらやはり返事を待たずに入ってくる彼はそれが当然、という態度で、だけど不思議なことにそこに傲慢さは感じられない。
大したものですね、と内心感心しながら、笑顔のままルクレティアは唇を開く。
「ところで、またリオンさんに怒られるんじゃないですか?」
「え?」
言われ、少年の身体が僅かに硬直する。が、すぐに
「あ、いや、偶には一人で歩きたいってわけじゃないんだけど、ちょっとリオンにも聴かれたくない話でさ。それにどうせ直ぐ傍の僕の部屋で待っているわけだし」
と肩をすくめてみせる。
それにルクレティアは納得したように頷きながら
「そうですね。確かに王子のふりをしたまま話しているところは、見られたくも、聞かれたくもありませんよね」
「……」
さらりと言われ、少年は今度こそ沈黙する。
「それで、なんの御用ですか? ロイ君」
そのままざくりと止めまでさされ、少年、ロイは鬘の銀髪をがしがしと掻き毟る。
「ああ駄目ですよロイ君。鬘が傷むでしょう?」
「……はーい」
やんわりと注意され、先ほどまでのどこか気取った声から本来の声に戻ったロイがそのまま降参をするように手をあげる。
「っかしーな。なんで分かったんだ?」
てっきり騙せないのはリオンぐらいだと思ったのに。
そういってぼやく、この城の主たる王子の影武者を務めるロイの顔はこの上なくふてくされている。
目の色を覗けば……本物の王子は青で、ロイは金色だ……確かに違いを発見するのが困難なほどに似ているロイは、微笑を浮かべたまま自分を見つめる軍師の顔を見て
「なあ、なんで分かった?」
再度質問をする。
それにルクレティアは更に目を細めながら
「うふふふふ。それは、私は軍師で見抜くのがお仕事ですから、とでも言っておきます」
「えー。でも一応目の色わかんないぐらいのところにいたと思ったんだけどなー」
「うふふ。そこを見抜くのが軍師なんですよ。ところで、私も騙せるか試したかっただけですか?」
肩をすくめるロイにほぼ確信しながら問いかけると、案の定ロイはあっさりそうだと首肯する。
全く悪びれないその態度にルクレティアは少しだけ困った顔をして
「しょうがないですね。リオンさんともお城の中では鬘を被らないと、この間も約束させられたばかりでしょうに。とりあえず、すぐ自室に戻って鬘脱いで下さいね? 今回はそれで特別にリオンさんには黙っていてあげます」
溜息まじりのその言葉に、ロイが笑顔ではーいと返事をする。
そして
「じゃ、邪魔して悪かったな」
「いえ。でももうしないで下さいね」
片手を上げて退出するロイに一応釘をさしておいてルクレティアも手を振った。
ぱたん、と扉が閉まったのを確認して、閉じていた本を開き、読み始めた。
――コンコン。
しばらくして、再び誰かが訪れたらしい。
そっと本を閉じながら「どうぞ」と言う前に。
扉が開いた。
現れたのは、銀髪の三つ編みをした少年。
「今晩和レティ。入るよ」
幼くも無く、大人びてもいない、優しい声でそういいながらやはり勝手に部屋の中へと歩を進める少年は、一見先程の少年と変わりない。故に区別もつけられないのだが。
「あらイルファランス王子、今晩和」
しかし、ルクレティアはなんなく正解を口にする。
「王子、さっきロイ君が来たんですよ」
「へぇ。 ……あれ、わざわざ僕に言うってことは……?」
「はい、王子のフリをしてました。なんていいましょうか、勝手にどんどん部屋の中に入ってくる様子まですっかり真似出来るようになったみたいですよ」
楽しげに話すルクレティアに、本物の王子、イルファランスは苦笑する。
「それはなんていうか返答に困るから、そこは敢えてコメントを省くけど、それで? レティは僕じゃないって分かった?」
「ええ、それはもう直ぐに」
「流石だね。リオンくらいかと思ってた」
若干驚いた様子のイルファランスに、ルクレティアは机の上から引き寄せた扇で口元を覆いながら
「最初の一声が『あ、一人か? ルクレティア』でしたから」
くすくす笑いながらそう告げると、同じ様にイルファランスも口元に手を当てながら
「そっか。 ……ほら、僕がレティって呼ぶ利益が一つ見つかった」
「まあ目を確認すれば分かる事なんですけどね」
和やかに笑いあう二人。
そして思い出すのは、この城が手に入ってまもなくのこと。
ルクレティアの部屋で雑談していたルクレティアとイルファランス。
「ねえ、ルクレティア」
「はい、なんでしょう王子」
「レティって呼んでいい?」
「…………はい?」
「僕のこともイルファランスじゃなく、イルって呼んでくれると嬉しいな。一応軍主と軍師なら、仲良くても問題ないでしょう?」
「王子……」
「なんていうかさ、僕今まで周り長い名前の人ばかりで。あ、勿論僕もね? それで、得に親しい人なら愛称で呼ぶのがすっかり習慣になっちゃって。 ……駄目かな?」
「そうですね……」
「……そっか、ごめん、馴れ馴れしいことを言ったね」
「……ちょっと恥ずかしいので、二人の時ならいいですよ。あ、あとリオンさんがいる時も」
「……本当?」
「はい。それで、恥ずかしいですし、私もやはり公式の場はちゃんと略さずにお呼びしますので」
「ありがとう、レティ」
「はい。うふふふ」
なんとも言えず、少なくともルクレティアの主観から言えばどことなく恥ずかしい会話を思い出し、扇の裏でくすくすと笑う。
イルファランスも同じ様にしばし遠い目をしていたが、ふと回想が終わったらしく瞳をルクレティアに戻し
「今日は何を話そうか?」
「そうですね、では先日の兵法の続きを」
「分かった」
「それでは、まずはおさらいから……」
滔々と講義を始めるルクレティアに真剣な面持ちで拝聴するイルファランス。
真剣な内容の間、ときおり笑い声が混じる。
軍主と軍師の関係は、良好だ。
END
な、長ッ!?
素直に幻水部屋に5軸を作れば良かったのでしょうか……。
ともあれ、ここまでお付き合い下さいましてありがとうございましたv
当サイトでは5の主従が一番オープンに仲良しです(笑)。
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