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2007 12,13 22:28 |
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「父上~!」
「ん? おお! リム! どうしたこんな時間に珍しいな!」 「今日の授業は問答式の復習じゃったから、早く終わったのじゃ!」 「おおそうか! リムは賢いな!」 「ふふ、少々間違えてしまったのじゃ」 「なになに。それでもこの時間ということは、大分頑張ったんだろう? 偉いなリムは」 「次期女王として当然のことなのじゃ。そんなことより父上、助けて欲しいのじゃ!」 「ん? どういうことだ?」 「今兄上達と遊んでおるのじゃが……」 「うん? ああ、確かにさっきから廊下を走り回ってる気配がしてたな」 「そ、そんなことがわかるか。父上は凄いのぅ……」 「ははは! そんなこともないんだがな。で? かくれんぼか? いくらでも匿ってやるぞ」 「違うのじゃ。鬼ごっこの一種での、時間制限付で、時間内に捕まったら負けで、しかも捕まったものも鬼になるのじゃ」 「ああ、ゾンビ鬼か」 「そういうのかや? それで、逃げる方も、自分は逃げるしか出来ない代わり、どんな防衛方法をとってもかまわないのじゃ」 「ん? じゃあゾンビ鬼とはちょっと違うか……つまりリムは」 「妾は逃げも隠れもせぬ! ただ、父上に守ってもらいたいだけなのじゃが……忙しいかのぅ、駄目かのぅ?」 「駄目なものかッ!!!!!」 「わっ」 「よし分かったリム! 父として! 女王騎士長として!! 可愛い可愛いリムには誰一人指一本触れさせんぞ!!」 「頼もしいのじゃ!」 「あ~! 姫様みつけましたよぉ~ほぉ~ら、鬼ですよーって、あ、あれ? フェ、フェリド様?」 「ふふふ、良く来たのぅミアキス!」 「おお、今度はミアキスか!」 「ミ、ミアキス殿……逃げて……」 「カ、カイル殿ぉー? ええと、まさか姫様」 「リムは俺が守る!」 「ええ~!? そんな、ズルイですよ姫様ぁ~!」 「ちなみにカイルはあっという間じゃった」 「うぅ、面目ない……折角姫様に触れるチャンスだったのに……」 「……ほう、まだまだ元気なようだな、もっとしっかり鬼退治と行くか」 「わー! じょーだんです冗談! ミアキス殿、ここは一度退きましょう!」 「う~ん、そうですねー。では姫様、フェリド様、また来ますよ~」 「ああ、何人で来てもいいぞ!」 「父上格好いいのじゃ!」 「……で、父さんを攻略する為にまずは僕が全力で狩りだされた、と」 「うふふふ、相手はフェリド様ですから! 部屋の間取り的に奇襲も無理、正攻法しかないなら一人でも多くないとぉって」 「いやー、俺一回行ったんですけどね、もうフェリド様が鬼。一切容赦なし」 「ぼろぼろでしたよねぇ」 「カイル様がそんな……王子、どうしましょう」 「どうしましょうって……やっぱり皆で囲んで、誰かが隙を見てリムに触るしかないんじゃないかな」 「3人が足止め、1人が姫様を追い詰めるわけですね~まあそれしかないですよねー」 「じゃあ俺が姫様を」 「というのはなくて、やっぱりリオンかな?」 「私ですか?」 「うん。確かにリオンの方が僕より強いけど、でもリオンの方が小回りもきくし、動きも早いから。僕だときっと狙っても簡単に父さんに止められちゃうと思うんだ。だからといってミアキスだと、父さんを止める戦力が大分さがっちゃうし」 「まぁそうですよねぇ~。あ、王子」 「なんだい?」 「思い切って、王子だけ武器使用で」 「えっ……!?」 「流石に私達は問題ありますけどぉ~。王子なら笑って許してくれますよきっと」 「で、でも」 「刃物じゃなくて三節棍ですし!」 「ミアキス様、でも一番の得意武器ですし殺傷能力十分です!」 「え~」 「いやぁミアキス殿、俺もそれはどうかと思うなー」 「う~ん。いい考えだと思ったんですけどー」 「……まあ、時間もなくなるし。そろそろ行こうか」 「は~い! がんばりましょぉー!」 『おー!』 「……」 「……」 「……」 「……」 「…………皆、不甲斐無いのぅ」 「はっはっは、まあそう言ってやるなリム。頑張った方だぞ?」 「流石は父上なのじゃ! 凄く格好良かったのじゃ!!」 「はっはっはっはっは!」 「うぅ……えーん、姫様ズルイですよぉ、まさかガレオン殿まで伏兵につけてたなんてー」 「流石にフェリド様にガレオン殿までつけられては分が悪かったですねー」 「何を情けない事を言っている。ガレオンもお前らも同じ女王騎士だろうが」 「でも俺その前にフェリド様にやられましたし」 「なんだお前。回復しなかったのか」 「…………」 「カイル殿、戦の前には万全の体勢で、ですぞ」 「はは……ですねー」 「いや……やっぱり父さんは凄いですね。全く歯が立ちませんでした」 「はははははは、何、お前も日々練習をしてるのは分かったぞ? 立派なものだ」 「なんだか最後は稽古付けみたいになってましたね」 「だって。ミアキスはカイルがやられたのを見た途端に降伏して見物にうつっちゃうし」 「ええーじゃあ王子は私達だけでフェリド様とガレオン様が止められると思ったんですかぁ?」 「いやでもそこは頑張ろうよ」 「うふふふー明日は負けませんよぉ!」 「ふふん。父上が付いている限り妾は負けないのじゃ!」 「そうだねリム、だからそれはもう禁じ手で」 「あ、兄上!?」 「イル!?」 「父さんまでそんな声出さないで下さい! そんな中々攻略出来そうにないゲームに父さんを巻き込めないです」 「いいじゃないかそれで」 「そうですぞ殿下。ご心配なさらずとも、フェリド様はちゃんとこの後政務もこなして下さいますし」 「うっ……そ、そうだぞイル、リム。俺はちゃんとこのくらいの埋め合わせは出来るんだぞ!?」 「父上! ほらほら兄上! 父上もこう言っておる!」 「父さん……じゃあ明日も皆、同じゲームで!」 『はーい!!』 「父さん……」 「おおイル! まだリムは来てないぞ」 「うん、あの、リムが鬼になりました……」 「……」 「多分すぐにミアキスかカイルが捕まってあげると思うんだけど……」 「……」 「ええと、僕を守ってくれませんか?」 「………………」 「なんで父さんが鬼になってるんですか!?」 「鬼じゃないぞ! リム専用の乗りものだ!」 「ほらほら兄上~! 早く逃げないと追いついてしまうのじゃ!」 「ルールが違うー!!」 政務が厳しくなるまでしばらく続いたとか。 今晩和神崎理奈です。 見事にもう時間がないです。 二人とも大事だけど、どちらかと言えばやっぱり娘を守りたいお父さんでした。 それでは本日もご来訪・拍手有難う御座いましたvv PR |
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コメント |
ゾンビ鬼話、おもしろかったよー!父さん、いいなぁ!(笑)リムかわいいし!ほほえましい!平和だぁ。なんだか泣けてくるよー
ではでは、早寝したので早起きしすぎた葉矢でした。 【2007/12/1404:45】||葉矢#92ca4cbf26[ 編集する? ]
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